ダーコーヴァ年代記シリーズ
<マリオン・ジマー・ブラッドリー著>
発行:東京創元社・創元SF文庫
今から約2千年の未来。人類が『地球帝国』と呼ばれる惑星間連邦国家を築き上げ、その栄華が銀河系の隅々まで届かんとするそんな時代・・・。地球帝国は、闇の彼方にひとつの惑星を発見する。
コットマン第四惑星、通称『DARKOVER(ダーコーヴァ)』
そこにに住んでいたのは、馬を駆り剣で戦う野蛮な人類。
独自の封建制度を持ち、自らの文化形態をかたくなに守ろうとするダーコーヴァの人々に地球帝国は「野蛮人」のレッテルを貼り軽べつの目をむける。・・・・・だが、帝国の人々はやがて、彼らが地球帝国にはない、未知の科学技術を持っていることを知った。
その名を『マトリクス力学』。
ダーコーヴァの支配権を握り、その秘密を手にいれんと地球帝国がひそかに動きだす。
数々の独立惑星が、地球帝国の産業と技術力の前に独自の文化を崩壊させ、帝国の勢力に飲み込まれて行く中、ダーコーヴァは自らの独立と誇りを保ち続けることができるのか?

惑星ダーコーヴァの人々は見も知らぬ異星人ではありません。遠い昔、行方がわからなくなった地球の移民船団の子孫です。
しかし、その記憶は長いうちに忘れられ、そのかわりに彼らは地球とは全く違う文化を発達させました。
その文化は一見、絶対的な封建制度を持ち武を尊んだ西洋の中世風・・・ですが彼らは明らかに元々の地球人とは違う『何か』をその文化の根底に持っていたのです。
その『何か』が何であるかは、依然として地球帝国はつきとめていません。いえ、むしろ「みとめようとしていない」傾向さえあるようです。地球人が知っているのはそれが『マトリクス力学』と呼ばれていることぐらい。
この『マトリクス力学』と呼ばれるものが何であるか・・・それがダーコーヴァという星の歴史と人々の成り立ちにどう関わってきたのか・・・、それをぜひ、この旅の中、ご自身の目で発見し、確かめてみてください。
では、ダーコーヴァの大地に降り立つ前に心にとめておかななければならない注意事項を4つ。
・服装は大丈夫ですか?(ダーコーヴァは極寒の地です)
・馬には乗れますか?(ダーコーヴァには舗装道路がありません。なので車もありません)
・銃火器は持っていませんか?(ダーコーヴァでは、『相手の手の届かないところから相手を殺すことの出来る武器』の持込みはいっさい禁止されています。ただし、ナイフや剣で自分の身を守るのは自由です)
・それからダーコーヴァ人の前でよこしまな考えは御法度です。彼らのうちには時折『人のこころを読む力』を持つものがいるのですから。
準備が整ったら、さぁ、惑星ダーコーヴァへ出かけましょう!
【ダーコーヴァ・旅の指針】
ダーコーヴァ年代記は基本的に一作一作が独立した作品であり、シリーズのどこから読み始めても不都合ない様に思われますが、だからといってあてずっぽうに読み始めるのは実際大変無謀なことだと高田は思っています。で、初心者の方が最初にこの世界に入っていくのに、高田ばんびが個人的にお勧めする順番がこれ!
1.『はるかなる地球帝国』
2.『ハスターの後継者』
3.『惑星救出計画』
4.『オルドーンの剣』
ここまで読めばあなたはかなりのところでダーコーヴァと言う世界の輪郭をとらえられているはずはず。
では、ここから先は自分の目でその行き先を選び、ご自身の足でこのダーコーヴァと言う世界を旅してみて下さい。
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ダーコーヴァ年代記はアメリカの女流作家マリオン・ジマー・ブラッドリーの手により、30年以上の長きにわたってめんめんと書き続けられているSF小説です。日本では東京創元社より刊行されていましたが、人気シリーズであったにもかかわらずちょっとしたトラブルが元で現在刊行が休止されています。
そんなわけでいま、このシリーズを手に入れること自体が実は困難という状況です(^^;)うう・・・こんな面白いのに・・・。
このHPを読んでちょっとでも「読んでみたいかも」と思った方。ぜひとも東京創元社のHPへ行って再販嘆願メール を出して下さると嬉しいです。あなたの一票が日本でのダーコーヴァシリーズ復活の糸口となるかもしれないのだ!
図書館や古本屋で探す場合、背表紙には困ったことにダーコーヴァのダの字も入っていないのでとっても目立つ赤い色の背表紙が目印です。(表紙の方にはちゃんと「ダーコーヴァ年代記」って入ってますが(^^;))あと、インターネット上の古本売買サイトも狙い目(^^) |