──ダーコーヴァは殺されかけている!
 人々が気付いたとき、それはもう引き返しようのないところまで進んでいた。ダーコーヴァ世界をささえる森林に火がかけられ、人々は飢え、凍え、住む±地をなくしてゆく。そして次々と暗殺されてゆくダーコーヴァのテレパス達。寸断されるテレパス中継綱…。 もはやダーコーヴァの経済ほ崩壊したも同然だった。

「今度ぱかりは選り好みをしてはいられまい。帝国に助けを乞うしかないかもしれんのだ。」

 ダーコーヴァのの支配階級の者たちが初めて見せた弱みに付け込もうとする地球帝国。だがダーコーヴァ人たちは知っていた。そうやって幾多の詩り高き独立惑星が帝囲に植民地化されていったかを。ダーコーヴァ人たちは必死で惑星の崩壊をくい止めようとする。だが、今まで彼らか尊び誇りとしてきた個人主義がダーコーヴァの人々の団結を阻む。
 その混乱のさなか、残されたすべての希望をかけて、ダーコーヴァの最高権カ者レジス・ハスターから全地球医療局へむけて、ひとつの通達が発せられた。
──宇宙の全テレパスをダーコーヴァヘ!
 彼の呼び掛けに答えて地球帝国から集まるテレパス達。そしてまた、伝説の中にのみ生き続けてきた美しき非人類チエリまでもが深き森の奥から姿をあらわす。
 彼らの敵は、惑星壊滅サービス。それは謎の女アンドレア・クロッスンに率いられた非合法粗繊。
 次々とレジスにさしむけられる暗殺者たち。張り巡らされた陰謀、ダーコーヴァを破滅へ追いやるわな。
 それでも人々はその状祝の中で愛を見つけ、育てていく。……孤独さゆえにお互いの体をもとめあうコナーとミッシィ……どんな肉体的つながりよりも強く深く結ばれたレジスとリニーア……あまりにも純粋で無垢な愛のために苦しむデヴィットとケラル……。 今、ダーコーヴァほ戻ることのできない変革の時をむかえようとしていた。レジスは“ハスターの威信とその意味するものすべて”にかけて見えざる敵とたたかう。
 だが、解決のカギを握っていたのは意外にも ………

「これほど多くの歳月がめぐっても、わたしたちはおまえを知っています、ナルザイン・イェ・クイ、く黄色の森>の子よ ──」